福島カツシゲ『本日も起志快晴!?』

毎日が攻めの姿勢

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

杉さんという人

本名は知りません。



石巻でもそうでしたが、熊本で出会ったボランティアの人たちは、だいたい本名を知りません。出会った時には胸にガムテープが貼ってあり、そこに呼び名が書かれています。



初めましてと挨拶をして、どこかでまた。と言って活動を終えるまで、たいていの人は、呼び名しか知らずに、そのまま別れます。


杉さんとは2度目でした。いや、もしかしたら、他にもどこかで会ってるかもしれませんが、お互いあまり覚えてなかったりします。


これまで、熊本でお世話になっていたクロさんや助さんのように、杉さんも重機を扱える人で、倒壊した家から大切な物を取り出せるように、また、僕たちのような一般ボランティアが危険なく作業出来るように、重機で希望の道筋を作ってくれるのです。


被災地で、ボランティアとして重機を扱える人は、まだまだ少なく、もちろん重機の数も限られているのですが、もう少しマンパワーと重機があれば、倒壊した家から大切な物を救出出来るスピードも早くなると思うのです。



益城町島田地区で活動をした日、僕はクロさんと一緒に活動をしてました。





コンバインをこの状態から救い出すのに、屋根と壁の重みなどを考えて、クロさんも、慎重に、そして少し迷いながら重機での作業でした。


休憩のタイミングで、クロさんから、杉さんを呼んできて欲しいと言われました。杉さんの判断を聞きたいという事でした。



杉さんは、別の場所で重機を動かし活動してました。そこまで軽トラで迎えに行ったのですが、その場所ではその場所の活動があり、今日のうちに出来る事を目一杯急いでやっているわけです。


そんな時、なかなか、こっちに来て欲しいというのも言いづらいのです。


オレ『杉さん、ちょっとクロさんのところに来て欲しいんですが。』


杉さん『え?いま?』


オレ『はい、コンバインの救出が、思うようにいかなくて、相談したいそうです。』


杉さん『今じゃなきゃダメ?』


オレ『そうですね、出来れば・・・』


杉さん『コッチも大変なんだよ。』


別に怒ってるわけではなく、ホントにどこの場所も大変なので、時間との闘いなのです。自分なりに判断して


オレ『分かりました。一回戻ってまた来ます。どれぐらい待てばいいですか?』


その時、杉さんから、まさかの名言が出ました。というのも、杉さんも、オレのようなオッサンです。そんなオッサンの口から出てきたコトバが・・・



オレ『どれくらい待てばいいですか?』


杉さん『この町が綺麗になるまでだよ。』



杉さんを見たら、ちょっとニヤッと笑ってました。ただ、言い終わってすぐに重機のエンジンを止め、僕が乗ってきた軽トラの荷台に乗ってクロさんのところまで来てくれました。




クロさんと杉さんの背中。


しばらく二人で、コンバインを安全に救い出す段取りを話してました。





話を終えると、すぐに軽トラに乗った杉さんを活動場所に送りました。その後、無事にコンバインは救出出来ました。






別にカッコつけてるわけでもないのですが、本気とも冗談とも分からないセリフの様なコトバで、杉さんという人が見えてきた様に感じました。



杉さんの顔とコトバを思い出して、最近もちょっと笑ってます。



| ヒトリゴト | 10:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT














TRACKBACK URL

http://leader2940.blog59.fc2.com/tb.php/3731-af660fbf

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT