ちょっと長くなりますが、ご報告です。
2019年に演出として関わらせてもらっていたナオト・インティライミのホールツアーの真っ只中、台風15号、19号で14都県に大きな被害がありました。
少しさかのぼりますが、2018年のナオトのひとり全国ツアーでは47都道府県すべてを、僕も一緒に回らせてもらいました。ですから、前の年に足を踏み入れて、ライブで盛り上がった14都県です。
もう少しさかのぼりますが、ナオトと知り合ったのは2007年でしたが、その後に再会したのは、東日本大震災があった2011年に、宮城県石巻市でのボランティア活動をしていた牡鹿半島にある小さな浜でした。
ナオトの声がけによって2013年からスタートした
『未来スケッチ貯金箱』ですが、毎年のように続く自然災害、そして、2019年に台風15号、19号と立て続けに大きな被害があった事で、去年のツアー中にも、皆様にご協力頂く事になりました。
そして、その時に集まった大切な支援金を、僕が活動してる千葉の鋸南町でも使わせてもらうことになりました。僕個人としては、みなさんから預かったお金と考えています。
僕が千葉の鋸南町に入ったのは、2019年10月下旬でした。最初の日に鋸南町にある大黒山から見た風景は、2016年のゴールデンウイークに、熊本地震の被害で、一面ブルーシートという市内の上空からの(新聞の一面に掲載された)風景と似ていました。

鋸南町では、台風で飛ばされた屋根、また飛んできたモノで被害を受けた家屋(主に屋根)の補修のボランティアを行っています。なかなか報道はされていませんが、補修作業は現在も続いています。

現地のボランティアメンバーは、朝の検温、マスクを付け消毒を徹底しています。
発災当初は、自衛隊の皆さんや、被災した家の人たちが、自分でブルーシートを屋根にかぶせて凌いでいましたが、あまりに被害が甚大なため、一軒の家にかけられる時間も資材も十分ではなく、応急処置の補修でした。
その後、スグにブルーシートが飛ばされたり、3ヶ月もしたらブルーシートや、ブルーシートを押さえるための土嚢袋が傷んで張り替えなければいけない屋根が続出しています。

業者さんに屋根の補修をお願いしても半年や1年待たなければならない家がたくさんあります。そして、それ以上に、お金のこと、現在の自分の年齢などを考えて、まったく手を付けられないまま時間だけが流れてる方たちがいます。
現在は、地元のみなさんからの話を聞きながら、少なくとも屋根の修理をしてもらうまでの期間だけでも雨漏りを防げるように補修をしています。また、これまで、どうしていいか分からず全く手を付けられなかった高齢の人たちの家も補修の少し先の修理に近い作業をしています。
僕が、鋸南町に入る前から、友人たちがボランティアとして入っていました。当初は、車中泊が2ヶ月近く続き、大変な時期でしたが、その後、宿泊できる拠点も見つかり、長期で残っている友人は、すでに半年以上鋸南町にいます。

この作業は、特殊な高所作業であり危険を伴うため、広く一般にボランティアを募集する事も出来ず、また、最初にもお伝えしたように、あまりに被害が広範囲なため、そもそものボランティアの数が足りていない状況です。


それでも鋸南町では、現在地元の人たちも参加して、屋根の補修を行っています。


これまで、東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨など長く災害支援を続けてきた特殊な技術を持った友人たちが、地元の人達にバトンを繋いでいく。これは、理想のカタチではないかと思っています。

これからは、地元で頑張っている人達を長く後方支援する事が必要だと思っています。それが、みなさんが『未来スケッチ貯金箱』で協力して下さったお金と気持ちだと思っています。
また、僕の個人的な友人知人のみなさんから預けてもらった支援金も、これまでに必要な資材の購入に使わせてもらいました。
現在、主に購入しているのが、粘着性ルーフィングという防水性のある屋根の下葺材(したぶきざい)です。これは、瓦を敷く屋根本体の下に敷くもので、本来の使い方ではないのですが、ブルーシートよりも防水性に優れていて、なにより粘着性があるので、崩れた屋根の棟の部分(屋根の頂上部)を固定できるという利点があります。


ルーフィング以外にも、防水テープ、様々な道具、また、現場で必要な軽トラックなどのガソリン代を、この未来スケッチ貯金箱に集まった支援金から使わせていただきます。



僕は今、鋸南町には行けていません。友人たちから毎日送られてくる画像と、その日の活動報告でしか、鋸南町の今を知ることが出来ません。彼らに敬意と感謝を送りながら、みなさんに報告しようと思います。
みなさんには、みなさんが預けてくれた大切なお金が、どのように使われているか、そして、そのお金でたくさんの人たちが安心して笑顔で暮らせてる事を知ってもらいたいと思っています。けれど、まだまだ、雨漏りのする家で暮らしてる人たちがたくさんいます。

これからも、報告していきます。重ねて、みなさん、本当にありがとうございます。
何かあった時に助け合えるような、想い合えるような世界であればいいなと願っています。
最後になりますが、写真を提供してくれた鈴木省一くん、そして鋸南町で活動してるみなさん、ありがとう。
りんママ(03/10)
kimie(02/18)
(02/15)
富良野 瀬川謙二郎(02/13)
ゆっち(02/09)
ゆっち(08/31)
ノンタン(07/12)
ゆっち(03/09)
高田博厚(01/06)
美由希(01/01)