みなさんは明けていますか?
南房総は暖かいです。風がなく、天気がいいとホントに過ごしやすい町なんだなと実感します。
新しい年になると、心機一転頑張ろうという気持ちになるのだと思いますが、被災した人たちは、なかなか新しい気持ちには、なれないんじゃないかとも思います。

今回のお宅は、被災した後に、一度ブルーシートを被せてもらったのですが、結局、その後の強い風で、傷んでいた箇所が拡がったり、ブルーシートが飛ばされたりして、雨漏りが続いてるということでした。2階の畳は、ずっと濡れてる状態だそうです。
一度ブルーシートで屋根を覆ってもらう事で、我慢している人がたくさんいます。けれど雨漏りしてる家で、何ヶ月我慢できますか?
屋根は自分で見れないので、外から見える範囲が限られています。特に高齢の方は、自分の屋根がどうなっているかは想像もできないと思うのです。

屋根の上でも、ブルーシートの下がどうなってるか、何より、どこから雨漏りしてるか分かりません。

また、何度かブログに書きましたが、白い土嚢袋は紫外線で痛みやすく、見た目は普通でも、ちょっと持ち上げると破れてしまいます。

隣の家の土嚢袋は、すでに形がなくなって、土嚢の役割を果たしていませんでした。

そう遠くない時期には、すべての白い土嚢袋は破れて中の砂が屋根から落ちてくるでしょう。砂が入ってれば、まだいいのですが、割れた瓦が入ってる土嚢袋もあります。割れた瓦が屋根から落ちてくる事もああります。このお宅には、小さなお孫さんが3人いました。
屋根がどうなっていて、どこから雨漏りしているのかを確認するために、ブルーシートをはがすと


棟の部分が、完全に崩壊していました。
本来は、このように積み上げられてるのが、屋根の棟の部分ですが、全くなくなっていました。

4箇所ある下り棟と呼ばれる部分も、2箇所は、なんとか原型が残っているという状態でしたが

2箇所は完全に棟が崩れていました。


そして、下屋(母屋につながってる1階部分の屋根)でも

棟が、かなり傷んでいました。



こちらは、丁寧に積み直して防水テープで固定し、更に粘着の強い防水のルーフィングで棟の部分をしっかり固めました。


この防水ルーフィング、本来の使い方とは違うのですが、崩れた棟をガッチリ固めつつ防水なので、

棟の補修と雨漏りには、この方法が風にも強くブルーシートよりも断然剥がれにくいのです。

屋根の修理ではなく補修の経験から来る知恵なんだと思います。
棟の痛みが酷かった2階の屋根は、次の日に継続となりました。
僕は2日間の活動だったので完了までは立ち会えませんでしたが、次の日の完了報告です。



屋根を張り替えるまでは、雨漏りのない日々を過ごしてもらえるんじゃないかと思います。
ここに来ると、屋根に上って屋根の補修をしていますが、いつも一緒に活動している館山在住のみほちゃんは、世間話の天才です。気がついたら、被災されたお宅の人と喋ってます。ごくごくフツーに。
館山に住んでいますが出身は・・・あれ?出身どこやったっけ?たしか館山でも鋸南町でもありませんが、地元の話を楽しそうにしています。被災された人が、みほちゃんとニコニコ話しています。
新年、新しい気持ちになっている人には、去年の事はなかった事になるのかなぁとも思ってしまいます。決して忘れられているとは思わないけれど、台風での被害は甚大で、一度大きな被害を受けると、その後の雨風が、台風ほどの大きさではなくとも、ふたたび被害を受けます。
大きな被害は家だけではなく心に受けます。そして、大きかった被害の後に受ける小さな心の被害は、忘れられるという孤独なんじゃないかと思うのです。
台風15号も19号も、あなたのところには、たまたま来なかっただけです。もしくは、たまたま被害が少なかっただけです。
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