発災から3ヶ月の床下。
3ヶ月間、床下から抜けなかった水が、どういうものか思い出しました。家の床下にずっと残された水です。見た目で衛生的にも良くないというのが分かりますが、一番はニオイなんです。

3ヶ月抜けてないという事は、これからも長くこのまま抜けないでしょう。実際に石巻でも溜まった水が2年そのままだった場所をいっぱい見てきました。いまは、まだ冬なのでいいのですが・・・いや、良くない良くない。
冬でこの状態です。梅雨の時期、夏、気温が上がったら・・・もちろん100℃まで上がれば蒸発するのでしょうが。
色々な考え方があり、ボランティアが床下に潜ってやるべき作業ではないという考え方もあるでしょう。そのあたりは、いろいろあるので、ホントにいろいろあるので
中略。
やらないという考えもあり、やるという考えもある。そして、このチームは、やるという考えのもとやりました。しかし、そこには「え~い、やってしまえ!」という勢いではなく、もの凄く細かく下見をしてくれるラストサムライがいるから出来るのです。
もちろん『出来るか出来ないかではなく、やるかやらないか』なのですが
実はその『やるかやらないか』の先に、もうひとつの『出来るか出来ないか』があり、その判断力が問われるような気がします。その判断を誤れば、けが人が出たり、迷惑ボランティアを生み出すことになります。
僕は当日に来て、当日の作業内容を把握して、それでもいろいろイレギュラーなことは起きて、対処を考えながら動くのですが、その前に事前の下見と、その家主さんがおかれてる状況の把握をしてくれているから出来るのです。
ラストサムライの徹底ぶりは、ベテランのオッサンみたいな雰囲気を醸し出してます。ちなみに、ラストサムライは、嫁入り前の・・・女子です。とある現場の後ろ姿ですが、もはや親方レベルです。(コバさん、写真お借りしました。)

いろんな人が集まって動くボランティア活動の中で、チームが意識を統一するというのは、それはものすごく重要なんだと感じました。そして、指揮を取りながらも、一番の難敵には自ら立ち向かう思考と姿勢を持っています。


引っ越しって最後がタイヘンでしょ?大きな荷物とかもタイヘンですけど、最後に、なんやかんや出てくるでしょ?あれが一番タイヘンだと思うんです。
大まかに泥を取るのは、そんなにタイヘンじゃないんです。いや、もちろんタイヘンですが、最後の仕上げに最も注意を払う事が大事なんだと思うのです。家の中に残ってる泥を取るのは大切な作業なのですが、本当に大切なのは、その家に住んでる人の安心感のような気がします。
作業前のしっかりした養生で、住民の方は安心します。片付けを終えた部屋を見て、住民の方はホッとします。



水が抜けて、ここに風を送ってしばらくすれば乾きます。なによりニオイが消えていきます。
昨日の家主のおじいちゃんは、これまで午前中だけ、自分で少しづつ片付けをしてたのですが、心臓が悪いため、なかなかその先の作業には進めなかったそうです。
きっと、そんな事もひっくるめて『やる』と決めたのだと思うのです。

実は休憩中。出るのがタイヘンなので、このまま休憩。
そもそも、なんでボランティアをやるのかなぁと考えたりもします。
時間があるから?喜んでもらいたいから?自己満足のため?使命感で?いつか自分が助けてもらう日が来るかもしれない?前に助けてもらった恩返し?
正直、どれもあるような、どれかだけでもない気がします。どこかが突出してたら、それはそれで人に理解してもらえなかったり、ただの迷惑な押し付けになったりするんじゃないかなぁとも思います。
多少、ボンヤリしてていいんじゃないでしょうか。なんでボランティアをやってるんかなぁ・・・というぐらいでもいいんじゃないかと思います。
ただ、活動場所でボンヤリしてたら、ラストサムライに斬られますけど。
りんママ(03/10)
kimie(02/18)
(02/15)
富良野 瀬川謙二郎(02/13)
ゆっち(02/09)
ゆっち(08/31)
ノンタン(07/12)
ゆっち(03/09)
高田博厚(01/06)
美由希(01/01)